トイレいきたい 趣味のこと 2014年02月26日 ぼちぼち夕飯の準備をしなければ…USBメモリを挿して中身を確認したところ、2009/4/15に書いた文章が出てきたので投下。高校卒業したてのわたし。恥ずかしい想いを今する必要性のなさ(笑)まあ笑ってやってほしいです_(_^_)_ 「まっすー、おはよ」「あ、センパイ。おはようございます」朝、2年1組の廊下側1番後ろの自分の席に着くと、見計らったようにして、明るい笑顔を貼り付けたセンパイが挨拶に来る。だいたい、いつも同じ時間。「あ、今日はネクタイしてんじゃん。あっつくねーの?」「今日は親が車で送ってくれるっつうんで。涼しかったです、クーラー」「このぼっちゃんめが!」そう言って、廊下側の壁に付いた窓から俺の頭をくしゃっと撫でる。せっかくのセットが台無しになってしまうのに。「なんなら、今日一緒に帰ります?車で」「え、いーのっ?うち遠いよ!」「じゃあやです」「オイッ」3ヶ月くらい前に突然俺に話しかけてきたセンパイは、ちょっと恥ずかしそうに友だちになって欲しいと言った。それまでは面識なんか全然なくて、正直戸惑ったけど、悪い人じゃなさそうだし、何より俺を好いてくれると分かる笑顔が心地よくて、結局こうして毎朝顔を合わせている。「変な感じっすねー」「ん?なにがよ?」「いーえ、何でもありません」「変なやつめ」センパイは小さい。身長なんか俺の肩くらいで、好奇心が旺盛なせいか、俺の隣を歩いていたはずなのにすぐに見失ってしまう。そのせいか、1つ年上なのに、なんだか目の離せない存在なりつつある。友情のカタチとは、不思議なものだ。「あ、やべっ。そういや俺1限目移動だ!化学っ」「え!化学室遠くないすか?早く行った方がいいですよ」「分かってるっつーの!じゃなっ、まっすーまた昼休みっ」言い残してバタバタと廊下を駆けて行く後姿。昼休みにもまた来るらしい。最近、センパイとばかりいるから、同級生の友だちに何となく距離を置かれている気がしなくもない。考え物だ。「まー、いっか。楽しいし」呟いて、バサリと適当に机に出した数学の教科書。その表紙にはいつの間にか、「2ねん1くみまっすーの教科書!!」とへたくそなセンパイの字で落書きされていた。「うん、よし。昼休みは処刑で決まりだ」今日も、穏やかな空気に包まれている。 PR